松阪牛というと霜降りのイメージが強いですが、実は赤身にも松阪牛ならではの価値があります。
きめ細かな繊維、雑味のない旨味、そして火入れによって立ち上がる上品な香り。
A5等級の赤身は「脂が少ない」のではなく、「旨味が濃い」という表現がふさわしい部位です。
その赤身の魅力を、家庭でも最大限に引き出せるのが、赤ワインをベースにしたマデラソース風の仕立てです。
濃厚なソースでありながら、赤身と合わせることで重くなりすぎず、最後まで心地よく食べ進められます。
この料理が赤身に向いている理由
赤身肉は、霜降り肉に比べて
・肉そのものの旨味(アミノ酸)
・焼いたときの香ばしさ
が際立ちやすい特性があります。
赤ワインを煮詰めたソースは、その旨味と香りを包み込み、
バターを控えめにしてもコクが出るため、
「高級感はあるが、食後に重さが残らない」一皿に仕上がります。
材料(1人分)
主材料
・松阪牛 赤身ステーキ:100g
・塩:少々
・黒胡椒:少々
マデラソース風
・赤ワイン:40ml
・醤油:小さじ1
・はちみつ:小さじ1
・無塩バター:5g
※はちみつは、赤ワインの角を取る役割です。砂糖よりもコクが出ます。
調理前の下準備
・冷凍で届いた松阪牛は、調理の8時間前に冷蔵庫へ移し、ゆっくり自然解凍します
・調理の30分~1時間前に冷蔵庫から出し、表面温度を常温に近づけます
・焼く直前に、肉の表面の水分をキッチンペーパーで軽く押さえます
この下準備だけで、焼きムラや硬さを防ぐことができます。
作り方
- 解凍した赤身ステーキに、焼く直前で塩・胡椒を振る
- フライパンを中火でしっかり温め、油は引かずに肉を入れる
- 片面を約1分〜1分30秒焼き、香ばしい焼き色がついたら裏返す
- 反対側も同様に焼き、ミディアム程度で火止めし、アルミホイルに包んで休ませる
- 同じフライパンに赤ワインを入れ、中火で半量まで煮詰める
- 醤油とはちみつを加え、軽く混ぜる
- 火を止めてからバターを加え、余熱で溶かしながら乳化させる
- ステーキをカットし、肉汁ごと皿に盛り、ソースをかけて完成
失敗しないためのポイント
・焼きすぎないこと
赤身は火を入れすぎると水分が抜けやすいため、「焼いて休ませる」を必ず行うのがコツです。
・ソースは煮詰めすぎない
とろみが出始めた段階で火を止めると、赤身の旨味を邪魔しない上品な仕上がりになります。
こんな方におすすめの食べ方です
・霜降りが重く感じるようになってきた方
・赤身肉の旨味をしっかり味わいたい方
・自宅でレストランのような一皿を楽しみたい方
松阪牛の赤身は、シンプルな調理ほど本質が表れます。
マデラソース風は、その魅力を引き出しながら、「特別な日の食卓」にもふさわしい仕立てです。

